前にテレビで、90才くらいのおばあさんが手製のノートに(たしかチラシの裏等で綴じていたような・・・記憶が定かではありませんが)、その日にあったこと等をエッセイとイラストで綴った通信みたいなものを作っていたのを特集していました。もう何号と続いているもので、何とこの通信は回覧板の様に、一冊できると一人の人へ送る、それを読んだ人は、また次の人へと送る、そしてまた最後にそのおばあさんの元へもどってくる、そういうものだったのです。そのうち読者がだんだんと増えて、おばあさんの知らない読者の人からもたくさん手紙がくるようになったそうです。本の中身もとても凝っていて、イラストも字もとてもお洒落な感じだったのです。「私の書いたものが少しでも人様によろこんでもらえればと思って」というそのおばあさんは、年齢よりずっと若く見えました。
このテレビを見た時、なんだかわからないけれど、「これだ!」と思った。もしなにか迷った時はこのおばあさんのことを思い出そうと思ったのです。このテレビが反響を呼んで、もしかしてどこかの出版社が「これを本にして出版しませんか?」と言うかもしれない。そういう可能性は十分あるし、そうしたらいろんな人が見ることができる。もちろん私も見たい。でもそれをやってしまったら全く違ったものになってしまう。 なにか今の時代に抜け落ちてしまっている大事なことがそこにあるような気がするのです。
by mapmagazine
| 2005-04-06 22:04
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